私の「リアルなCAD業務フロー」:月40件・4年間で指摘1回の“高精度”な仕事術

フリーランス運営

フリーランスの「クライアントとの信頼関係」と聞いて、何を想像しますか?

「厳格な契約書」「毎朝のミーティング」「気の利いたクリエイティブな提案」…

私も、以前はそうした「信頼」という“武器”があれば、フリーランスの最大の課題である「単価交渉」も成功する、と信じていました。

しかし、私の「現実」は、少し違います。

事実1: 私のメインクライアントは「元・同じ職場の同僚」であり、関係性は極めて「フレンドリー」です。

事実2: 私が提供している“価値”は「クリエイティブ」ではなく、「月30〜40件を4年間こなし、指摘は1度だけ」という“超・高精度な正確性”です。

事実3: そして、ご存じの通り、この「信頼」があっても、私は「単価交渉」には成功していません。

この記事では、「フリーランスはこうあるべき」という架空のルール(べき論)の話はしません。

代わりに、「元同僚」という“土台”の上で、いかにして「プロの仕事」として“月40件のフロー”を回しているか、その“リアルな段取り”と“仕事観”を紹介します。

なぜなら、それこそが私の「効率化」の“哲学”そのものだからです。

“圧迫”されない「柔軟な」スケジュールの段取りが、全て

私がフリーランス(個人事業主)として働く上で、最も大事にしていること。

それは、「依頼に圧迫される」のが、何よりも嫌だ、ということです。

家庭の突然のトラブル(子供のお迎えや学校関連)にも対応し、他の仕事もこなしながら、メンタルを安定させる。そのために「“ゆとり”を持ったスケジュール」は必須でした。

そして、私のクライアントは、その「ゆとり」を許容してくれています。

この「許容」こそが、全ての土台です。

私の「リアルな業務フロー」(LINEでのやり取り)

私とクライアントの間には、厳格なルールはありません。

実際の業務は、以下のような「LINE」での“柔軟な”やり取りで進んでいきます。

  • STEP 1: 週の初め、クライアントから「今週の予定」を大まかにヒアリングされる。
  • STEP 2: その予定(私の“ゆとり”)に合わせ、クライアントが「これくらいできる?」と“打診”してくる。
  • STEP 3: 私は「できる(YES)」か「できない(NO)」を正直に伝える。(私は他の仕事もしていることを、クライアントは知っているため)
  • STEP 4: 「難しかったら早めに連絡して」と、常に“柔軟”な相談で予定が固まる。

私たちの間にあるのは「お互いの状況を尊重する“柔軟性”」だけです。

フリーランスは「ドライな契約関係」だと思われがちですが、私のような「ウェット」な関係性こそが、私の生活基盤を支えています。

月40件・指摘1回。「超・高精度」という“価値”の提供

では、なぜクライアントは、私の「ゆとり」を許容してくれるのでしょうか。

この「柔軟な関係性」に、私は何で“応えて”いるのか?

それが「月30〜40件をこなし、4年間で指摘1回」という、“超・高精度な正確性”です。

(実際にはクライアントが許容してくれているケースもあると思います)

私は、クリエイティブな提案はできません。

しかし、クライアントの意図を図面に反映させる「正確性」こそが、私の“価値”だと信じています。

“高精度”を支える「こまめな報告」

この「正確性」を担保し、「安心感」を提供するために、私は以下の2点を徹底しています。

  1. 1件完了するたびに、「完了」の報告を入れる。
  2. すぐに次の物件にかかれない場合は、その場で「すぐに次、行けません」と連絡する。

また、クライアントが忙しい週には、私は「できるだけたくさんの依頼をこなす」ようにしています。

これは「言われたことをやる」という“作業者”ではなく、「相手の状況を助ける」という“チーム”として動いている感覚です。

なぜ「正確性」が最強なのか

この「ほぼミスのない納品物」こそが、クライアントにとって「確認コストがゼロになる」という“最大の効率化(価値)”を提供していると、私は考えています。

私の「正確性」が、クライアントの「柔軟な対応(=私の“ゆとり”の許容)」を引き出しているのです。

【結論】「単価交渉」に失敗した私が、それでも“勝ち取った”もの

この記事の冒頭で書いた通り、私はこの「信頼」を“武器”に「単価交渉」をしましたが、成功していません。

→ 関連:「単価交渉」で、私がクライアントに“恐怖”を感じた話

では、この「信頼」は、無駄だったのでしょうか?

違います。「信頼」の“見返り”は、「単価」だけではありません。

私がこの4年間の「超・高精度」な仕事によって“勝ち取った”もの。

それは、

  1. 「依頼に圧迫されない」という“精神的な“ゆとり””
  2. 「ゆとり」を許容してくれる“柔軟なスケジューリング”(=家庭のトラブルにも対応できる)
  3. 毎月30〜40件の依頼が“安定”してもらえる“継続性”

これこそが、「時給」という“数字”では測れない、“最強の資産(=ストレスフリーなメンタルと、安定した生活基盤)”だと、私は断言します。

フリーランスになればいつでもどこでも自由に仕事ができると思っても、この「柔軟な関係性」が無ければ、作業時間に追われて疲弊してしまいます。

外で他の仕事をして帰れば、いつでも作業できる「安定した依頼」が来ている。

これこそが、私の個人事業の“哲学”です。

私の「お金・事業運営」の“哲学”は、

かつてWebライターとして、「手数料」の“仕組み”と戦い→仕組みとの戦い

独立と同時に「会計」の“道具”に悩み→悩みとの戦い

そして「単価」という“数字”の壁に(一度は)敗れた

その“全ての戦い”を経たからこそ、

「“関係性”こそが最高の“効率化”であり、最強の“資産”である」

という、今の“結論”に、私はたどり着きました。

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