「単価交渉」、うまくいっていますか?
副業やフリーランスとして働く上で、誰もが一度は考える「単価交渉」。
私も、自分の作業スピードが上がり、時給833円の絶望から抜け出し始めた頃、「そろそろ単価を上げてもらえないだろうか」と、淡い期待を抱いていました。
しかし、私が直面したのは、そんなに甘くない“現実”でした。
この記事では、華々しい「単価交渉の成功術」をお話しすることはできません。
むしろ逆です。
これは、私が単価交渉にことごとく失敗し、その絶望の中で見つけ出した、交渉相手に依存せず、自分一人の力で「時給」を上げていくための“生存戦略”の物語です。
「申し訳ないけど、これとこれも」

私の単価は、長い間、物件単価制に移行し契約した時のまま上がっていません。
それどころか、元請けさんから、やんわりとこう言われることが何度も続きました。
物件単価制に移行する際に、これとこれは作図対象から除外してもいいからと始まったはずの価格交渉も、いつの間にかうやむやに…。
「申し訳ないんだけど、次から、これとこれも作図に加えて欲しいんだけど…」
当初除外しても良いと言われたことも追加され、作業量は確実に増えていく。
もちろん、私も「それなら今後は単価を上げてほしい」と、私が交渉している設計担当者の方に伝えたことがあります。
しかし、返ってくる答えは、いつも同じでした。
「それは、難しい」
なぜ、単価交渉は「難しい」のか?(最近知った“裏事情”)
なぜ、私の作業量が増えているにも関わらず、単価交渉は進まないのか。
その理由を、私は最近になって知りました。
私が交渉していたのはクライアントの社長ではなく、設計担当者の方でした。どうやら、その会社では担当した物件に応じて、設計担当者にもインセンティブが発生する仕組みになっていたようなのです。
そして、そのインセンティブを計算する際、私のような外注オペレーターに支払う「作図費用」は、“経費”として差し引かれてしまう。
つまり、私の単価を上げると、担当者の方のインセンティブが減ってしまう。
これでは、彼らが私の単価交渉に積極的に応じてくれるはずがありません。この「構造」を知った時、私は交渉の難しさを改めて痛感しました。
“他人”は変えられない。変えられるのは“自分”だけ。

この経験から、私は一つの真理を学びました。
特に、私のような「デザイン性」ではなく「正確性」を求められるCADオペレーターにとって、属人性を強調して単価を上げるのは、非常に難しいということです。
クライアントの予算(単価)や、その裏にあるインセンティブの「構造」は、私にはコントロールできません。
それは“他人の領域”です。
この現実に直面した時、私に残された道は一つしかありませんでした。
「相手(単価)を変えられないのなら、自分(作業スピード)を変えるしかない」
1件5,000円の単価は変わらなくても、
- 6時間かかっていたら → 時給 833円
- 3時間で終われば → 時給 1,666円
- 1時間で終われば → 時給 5,000円
になります。
単価交渉という“他人”軸の戦いをやめ、効率化という“自分”軸の戦いに切り替える。
それこそが、私が時給を上げるために選んだ、唯一の道でした。
【まとめ】「交渉」が苦手な人こそ、「効率化」を極めよう

もし、あなたが過去の私のように、
「作業量ばかり増えて、単価が上がらない…」
「クライアントの事情で、交渉がうまくいかない…」
「そもそも交渉するのが苦手だ…」
と悩んでいるなら、そのエネルギーを、自分自身でコントロール可能な「効率化」に全振りしてみませんか?
私がこのブログやnoteで発信している「5つの仕組み」(左手デバイス、マウス、テンプレート、レイヤー管理など)は、全て、この「単価交渉に失敗した」という悔しさから生まれた、私の“戦いの記録”です。
交渉が苦手でも、時給は上げられる。
その具体的な方法(“仕組み”)の全てを、私はここにまとめています。


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